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2014年7月

2014年7月31日 (木)

ショーペンハウエル

ショーペンハウエル(1788-1860)

意志と表象としての世界

現実世界は意識の投影のみである。

世界は幻影や夢であり、常に可変している。

ヘーゲルが指摘するような、歴史が何か特定の目的や目標に向かうものではなく、単に人の視点で語られた物語である。

我々がおぼろげながら描く世界は不変の実在がある。しかし、現象、仮象、表象には実在がない。なぜならそれらは、消滅するか、形を変えるから。

表象=イメージ

「ヤマ」という言葉を聞けば、山をイメージする。このイメージが表象。あらかじめ山の象があって、何かのきっかけで意識に表面化する。世界は、現実的な「世界」ではなく、単に頭の中にある「世界のイメージ」なのだ。逆説的だが、「世界」(山)などは存在する。しかし、表象させているイメージは実在しないのだ。

「過去と言うも、未来と言うも、なにかある夢のようにまことにはかないものである。」

意志:生きようとするもの。

「主観的には人は自分が欲していることを行っていると感じている。しかし、これは人の行為がその人の純粋な現れであるということ。」

欲する物は人格の表れで、人格に矛盾した行動は取れない。そのような意味で動機を自由選択できないので、自由意志があるとは言えない。

多くの人の行動は理由、根拠ないものが多い。「意識は意志の目的に従って人を着実に活動的に働かせている。」

この考えは、無意識が人間を動かすとしたフロイトへつながる。(自我)

意志の超越

ショーペンハウエルは、意志を負の産物として捉える。意欲は苦悩、欠乏が原動力になっている。

私を脱する。禁欲的な生活を通じて欲から離れることができる。と同時に芸術体験を通じて解脱できる。

芸術は純粋にイデアを現前せしめ、個体性の超越へと至らせる。個体としての関心、欲望を捨て、イデアの観照によって根拠の原理から脱却することで、人は安らぎを得る。これは「関心なき適意」というカントの美の定義に立脚したもので、芸術の中でも特に音楽によって体現される。音楽は意志のもっとも直接的な客体化であり、この思想はワーグナーや若きニーチェにも多大なる影響を与えた。

こうして芸術は、意志に対する「鎮静剤」としての役割を果たすが、しかしこれもあくまで鎮静であって、永遠の解脱とはなりえない。真の救済への道は「意志否定」の中にしかありえない。そこには「同情」と「禁欲」、ふたつの道があるとショーペンハウアーは考える。すなわち、他人の中に己と同じ苦悩を認識することで純粋な愛が生じる同情と、また己の死さえも意志からの解放とみなす禁欲とによって、自発的な意志の放棄へと至る。

ここにはプラトンの「正義」、キリストの「愛」、そしてインド思想の梵我一如からの影響が確実に存在している。現実から意志を否定することで、解脱の境地へと達することが可能となるのだ。

読書

読書への懐疑。

他人にものを考えてもらうことが読書。本の虫は、自分で考えることを放棄しているのだ。

古典の精読、これらは比類なく卓越した精神の塊。30分でもよいから大作家を読むこと、そうすれば精神が軽やかになる。古典は懐古主義ではない、真に重要なものを見抜く目を養う。

量ではなく、いくども考え抜いた知識に価値がある。思索は、自ら動く。既存のものを押し付けず、ただ素材と機会を提供し、その天分と時分にかなった問題を思索するのがよい。反面、読書は思想を押しつけるのだ。故に多読は精神の弾力性を奪う。

思索はその到来を待つしかない。外からの刺激と内なる緊張が出会い一致すれば思索が必然的に動き出す。

難しい本は書いた奴が悪い。

①経験、思想を持つ筆者

②金のための筆者

後者は、つまならい思想を延々と述べてさも多量に思索したようにみせかける。難解な言い回し、造語を乱発するのだ、とショーペンハウエルは指弾する。

真の知識人は、飾り気なく、簡潔に、明確無な表現を使うのだ。

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2014年7月30日 (水)

マック

1.      マクドナルド

アーチデラックスの失敗

マックが「大人の味」のハンバーガーへシフト。

顧客は、洗練されたものは期待しない。行く前からオーダーするものを決めている。さらにアーチは、「味」を売り物にしてしまった。誰も味に期待しないのだ。

マックへの期待

   親近感

   清潔さ

   均一の品質

   安さ

   利便性

CEOジャック・グリーンバーグ「商品開発、市場調査に時間をかけすぎた」

フランチャイズは意思決定が中央集権的である。しかし、ビッグマック、アップルパイ、フィレオフィッシュ、エッグマックマフィンなどは営業店舗で開発されていた。

教訓

   自分の得意分野で勝負する

   顧客を混乱させない

   調査を疑う

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2014年7月29日 (火)

コカコーラ

偉大なる失敗のケース・スタディ

1.      コカ・コーラ

マーケティングにおける史上最大の失敗である。

1985年4月23日、コーラは従来の商品を販売停止にし、NEW COKEを売り出す決定を下した。

コーラVSぺプシ

コーラ社はペプシを命名権で裁判を起こし敗訴。法廷外では、圧倒的なコーラのシェア。

そこでペプシは顧客を若者に絞る。(ペプシチャレンジなどのキャンペーン)

1981年にコーラは、自社の他ブランド(ダイエット、ファンタ、スプライト)がコーラを食い始める。コーラは焦りが出始め、新しい製造によるコーラを販売へ。NEW COKE

しかし、誰もこれに見向きもしなかった。

コーラ社は自社ブランドを過小評価していた。クレーム、不買運動が全米で広がる。1985年7月11日、コーラ社は従来のコーラ販売に戻すと声明発表。

ドン・キーオCOOの声明文

「多額の費用を市場調査に費やしNEW COKEを販売しました。しかし、そうした調査では計り知れないものがありました。それは多くの人が抱いてたコーラへの深い感情の絆でした… 愛情や愛国心がはかれないのと同様、情熱も測れないことに気がつきました」

悪夢の後に、自分が何者か理解できた。

教訓

   消費者の知覚が大切

   ライバルの真似は厳禁

   消費者の愛情を考える

   決定撤回を躊躇わない

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2014年7月28日 (月)

ブランド①

ブランド崩壊の法則

   ブランド・アイデンティティ・クライシス

   ブランド自惚れ病

   ブランド誇大妄想

   ブランド詐欺

   ブランド疲弊症

   ブランド偏執狂

   ブランド・オールド・ファッション

ブランドにかかわる神話

   よい商品なら成功する

   ブランド戦略は成功する確率のほうが高い

   広告でブランドは作られる

   新奇性がブランドのポイントだ

   ブランドが商品を守る

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仕事とは?

1.      仕事って?

作業は、期待に応えること

仕事は期待を超えること

言われたことを行うことは作業、+αを考えることが仕事

だから仕事は難しい。

仕事は誰かのためにするもの。何人を喜ばせたが、仕事の評価、あなたの報酬です。「仕事の報酬は、仕事」です。

喜びが広がれば広がるほど、会社は成長します。それを支えるのはあなた方、一人一人。

仕事は、①好き②得意③世の中のためになる ことが一番です。

2.      プロって?

プロフェッショナルは、スキルに長けている。そして高いモラルがある人

ただ「うまい」「仕事ができる」だけではプロではない。人間性、魅力も大切。もちろん高い道徳心だけでもダメ。

この両方を兼ね備えた人がプロ。真のプロは少ない。だからプロを目指そう。

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2014年7月27日 (日)

ホテル対決

フォーシーズンズホテルVSリッツカールトン

フォーシーズンズ

1961年にイザドアシャープがトロントで開業。ドイツ「四季」で感銘を受け、高級ホテル運営に目覚める。シカゴ、NYで提携をし拡大。

1992年フォーシーズンズ椿山荘を開業

2002年丸の内を開業

2005年に香港でホテル400室、サービスアパートメント500室

ホテルを65運営。現在ホテルは3大グループに収斂。マリオットとスターウッド、そしてヒルトンである。

丸の内が試金石

丸の内はたった57室。最も小さなホテルである。

「目を瞑って、体をそのまま倒す」これが社員研修の一部のグループワーク。世界中から助っ人が集結し、教育していく。

たとえばワインもグラスワインですら、客にテイスティングさせる。しかも常時8種類は用意している。

黄金律の存在:自分が対応されたいように人に対応せよ

毎月1回、総支配人、フロント、レストラン、宴会、客室などのマネジャーが集まり改善点を言い合う。必ず議事をとり、結果がフィードバックされる。

顧客の嗜好をどう知るのか?

意見箱を社員食堂に置き、顧客情報を書き込んで意見が出せる仕組みを導入。これがインターナショナルゲストコメントノート。

フォーシーズンズは圧倒的な世界のネットワークを持ち、全世界で課題を解決していく。質問をメールで出せば、世界の「同僚」から一斉に答えが返ってくる。

ポイント

   ソフトスタンダードの存在

   最高級への特化

   採用の基準は「性格」

   家族的な社風

リッツカールトン

今のリッツは1983年に名前を買い取って生まれた新しいブランド。セザールリッツが設立したザリッツホテルが経営不振になり、ウィリアムジョンソンに買われたのである。

採用にこだわる

クオリティセレクションプロセスの活用でよい人の採用確立が85%

しかも電話インタビュー

哲学にこだわる

マニュアルがない!

クレド

ゴールドスタンダード

従業員への約束

「紳士、淑女をおもてなしする私たちも紳士、淑女である」

何をすべきか?から何のためにすべきかの視点で仕事をする。

ラインナップの実践:毎日現場で1つのベーシックを取り上げ、その実行のための決意と提案が確認される。「妥協なく清潔さ」「言葉遣い」など。

成功を称える

客から褒められたエピソードを積極的に社内に公開

従業員が他の仲間に感謝を示したいときファーストクラスカードに気持ちを書いて手渡しする。それが人事部にいき社内で紹介される。

サービスの移植

リッツ式を他企業に教えている。研修制度で1人50万円の参加費

ポイント

哲学がアクションを、アクションが哲学を深める。従業員が客を驚かせ、顧客の感謝が社員を育てる。1つの成功が全員の勲章で、1つの失敗が全員の教訓。

紳士、淑女とは、「他人の喜びを自分のものにできる人」

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2014年7月26日 (土)

ロシアとは?②

3、日ロ関係

ロシア人の対日観は、そう悪くない。世論調査によると、好意を持つ国として、日本は、フランス、ドイツ、イタリアに次いで4番目。日本料理もモスクワで寿司を出す店が、200軒とか300軒と言われる。村上春樹の本も飛ぶように売れている。最近は訪日するロシア人も増えている。しかし、日本の世論調査ではロシアに好意を持つ日本人は10%から15%位で、冷戦時代とあまり変わらない。数字の低い一番大きな理由は北方領土問題の未解決。日露経済関係については、冷戦時代とは違い、経済関係は、基本的には、民間に任せているが、ロシアにとって日本は、貿易関係では、恐らく20番目くらいの位置にいる。日本から見ての問題は、この国が、投資をしやすい国として120番目というところにある。賄賂と役人の腐敗で動く国という認識が強い。昨年の日露貿易量は300億ドル。ちなみに中露は800億ドル。日中、日米と比べると、それぞれ、2322億ドル、1845億ドル。日本はサハリンの石油、ガスで協力しており、日本のガス、石油の対露依存は9%、7%といいとこに来ている。あまり依存しすぎると問題であるが、そこまでは未だ行っていないとみられる。そのほかトヨタの他大きな自動車会社はロシアで生産している。問題は、中小企業。どんなロシアの相手を見つけるか。この辺が一番重要なところ。ロ・東貿(ロシア・東欧貿易会)という組織あり。ここと相談することをお勧めする。

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2014年7月25日 (金)

ロシアとは?①

1.ロシアとはどんな国か

広さは日本の45倍、時差は日本はなし、ロシアは9時間。人類の資源の4分の1から5分の1はロシアにあり。石油を取れば、生産はサウジと並ぶ1位か2位。歴史的に独裁の国。国民は自由、民主より安定を重要視して強い指導者を好む。13世紀頃の250年間位にわたるモンゴルによる強権政治の歴史。そのあと、日本の江戸幕府時代位の時からロマノフ王朝、1917年の革命後スターリンと彼に続くソ連王朝、今はプーチン王朝。ポーランドの有識者が「あの国の名前は歴史的に時どき変わるが中身いつも同じ」との名言を吐く。

2、ロシアの最近の内外情勢

1989年冷戦終わり。1991年末ソ連崩壊。エリツインは自由、民主、市場経済を目指すも、そのような歴史もなく失敗。この国には、いわゆる「士農工商」のうち「工商〕の欠ける国。これが中国と一番違うところ。90年代は、GNPも半減し、国民は地獄のような生活。その一つの原因は、石油・ガスの値段激下落。プーチンは2000年から大統領、その時からラッキーにも石油・ガスの急上昇。プーチンはそれを背後にして国内では権威主義政治、国外では大国外交。03年から06年にかけてプーチン王朝を築く。08年からはメドベージェフを大統領にして、後ろで首相として全権を握る。そして、12年にはまた大統領として復活、今後12年間やると宣言。国民はウンザリ。ロシア史上無いような大きなデモがモスクワを中心に起きる。しかし90年代の地獄の生活よりまし。インテリはロシアが上に行くのか下に向かっているか疑問を持ち多くが外国へ行っている、戻ってこない。腐敗と賄賂でしか動かない国、近代化も外国からの投資も先がないとしか思えない国その他いろいろ有ってプーチン王朝の先は暗いと見る。

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日本の透明性④

 日本の場合、この各大臣を支えるのが、省庁に強い帰属意識を持つ公務員と関係分野に利害を持つ与党の部会(いわゆる族議員)である。予算編成などについての自民党内の意思決定は、各省庁と省庁別に設置された部会が協力して予算獲得を行うなど、分権的な特徴を有している。公共事業費の配分比率が、道路・港湾など分野別に見ると、ほとんど変わらないと指摘されるが、それは、それぞれの利害を持つ政治家が競争し、現状を維持しようとする結果である。この配分比率は、財務省はおろか、首相も変えられなかったのである。

 税制改正については、自民党政権時代、財務大臣ではなく、党税調が実質的に決めていた。中曽根や小泉など強い首相も存在するが、一般にはそれは例外である。日本の予算編成過程においては、与党各部会の有力者など拒否権を持つ者が多い。

こうした自民党時代の政府のガバナンスを変えようと、2009年の衆議院選挙で政権交代を果たしたのが民主党である。民主党のマニフェストでは、各省に置く政務三役を中心とする政策立案・調整・決定、事務次官会議を廃止して閣僚委員会による調整、首相直属の国家戦略局などの政治主導を確立するための方策が書かれていて、端的にいえば、内閣に意思決定を集約するとしていた。

 しかし、最初の予算である2010年度予算編成を巡っては、与党の小沢一郎幹事長らが影響力を行使した。事務次官会議は実質的に復活するなど、民主党が当初目標としていた「政治主導」はもろくも崩れ去った。野田政権になり、「政府与党一体化」という名の下に、自民党政権以上に、政府と与党の関係は複雑になり、誰が決めたのかよくわからない事態にもなった。

予算とは政治そのものである。資源は限られているので、それをどう配分するか、その利害を調整するのが、まさに政治である。しかし、その調整はつらい仕事である。あっちで頭を下げ、こっちで汗をかき、どこからも嫌われて、ということになる。今の日本にはその調整をできる政治家がいないのが実態である。財務省はしばしば政治を動かしていると批判されるが、政治家がやらない調整を何とかやってきたとも説明できる。

 分権的な仕組みは、高度成長期にはそれなりにうまく機能した。税収が右肩上がりで増えていたので、「増え方に差をつける」ということで、利害調整もできた。こちらは7%、あちらは3%と。道路など供給が絶対的に不足していたので、いくら道路をつくっても足りなかった。こういう調整は、財務省の役人でもできた。しかし、ある予算を削り、優先分野にそれを回すための調整は役人にはできない。実は歳出削減より増税のほうが、相対的にやさしいのである。

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2014年7月24日 (木)

日本の透明性③

特別会計の埋蔵金を使ってはならないと言っているのではない。苦しいから貯金を取り崩す、と国会で決めればよいが、それは財政が悪化していると、国民にきちっと説明すべきである。埋蔵金といわれれば、霞ヶ関が隠しているお金であるかのように思い、それなら使えばいいではないかと思ってしまうが、埋蔵金の取り崩しは、会計上、赤字国債の発行に等しいのだ。しかし、財務省はそういう説明をしない。極端にいえば、国民を欺いている。財政再建に成功した国は、財務諸表などの資料を国会あるいは国民の前に明らかにしている。

日本の財政の規律を低下させている大きな要因は補正予算である。歳出の上限値を定めるシーリングは多くの国で導入されている仕組みであり、予算をコントロールするために重要である。

しかし、日本のシーリングは、穴だらけだ。一般会計の当初予算にしか適用されない。一般会計でも、全ての予算が対象となっているわけではなく、例外も多い。補正予算で歳出を増やすこと、すなわち「シーリング破り」が可能である。年末の予算編成で各省と厳しい予算折衝を行う財務省の担当者の常套句は、「とにかく当初予算はがまんしてほしい。補正予算で何とかするから」である。

 もちろん、補正予算といえども予算であり、国会の議決が必要である。しかし、補正予算の審議は通常、衆参合わせてもわずか1週間程度である。国民の関心も低く、マスコミの報道も限られている。要するに国民の監視の目が届かず、透明性が低いのだ。公務員宿舎や庁舎の整備費などの多くは、補正予算に計上されている。

透明性とならんで、日本の問題は、政治的な意思決定が断片化していることである。特に問題なのが、政府与党の二元体制であり、政府の内外に存在して、拒否権を発動するプレーヤーたちである。政府予算案(税制改正法案も同じ)を決定するのは最終的には閣議であるが、閣議決定は閣僚の全員一致が意思決定のルールである。これが何を意味するかと言えば、政府予算案を決定する際には、各省大臣が実質的に拒否権を持っているということだ。

各省大臣が所管する予算の内容に不満であれば、閣議で署名しないと脅すことができる。年末に政府予算案を決定しなければならないという時間的制約が、財務省と予算獲得を目指す省庁の間での最終的な調整を促すが、それは予算額の増減を巡るゲームとなり、何らかの妥協が求められる。ここに調整者としての財務省の限界がある。ドイツでは、財務大臣に予算閣議において拒否権が認められおり、予算の増額を求める各大臣の要求を拒否できる。

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2014年7月23日 (水)

日本の透明性

これを是正するため、一部の国では、財政当局が設定する成長率等を政治的に独立した機関が検証する仕組みが導入されている。英国では、会計検査院が財務省の設定する成長率を監査することになっている。監査といっても、国内のシンクタンクや国際機関が推計する成長率と、財務省が推計する成長率の間に大きな乖離があるかないかを検証する程度である。カナダでは、成長率は政府機関が作成しない。予算で使う成長率は、民間機関が発表した成長率の平均をとる。

 この透明性と純金融債務(借金の残高から貯金を差し引いたもの)の関係を見たのが図1である。サンプル数が少ないので統計的な有意性は十分とはいえないが、表1と合わせると透明性が低いほど債務残高が相対的に大きいという傾向がみられる。財政赤字や債務残高の水準は、透明性だけで決まるわけではないが、1つの重要 な要因である。要するに、透明性が低いと、政治家僚の利益誘導などのご都合主義が国民に見えないのである。

透明性の具体的な問題としてはいわゆる「埋蔵金」が挙げられる。埋蔵金とは、一般に、特別会計の積立金を指す。例えば、埋蔵金を掘り出して一般会計の財源にあてるときに、財務省はどういう説明をしているか。

 特別会計から1兆円の積立金を一般会計に移して使う場合を考えよう。1兆円は一般会計の支出として追加的に使われるにもかかわらず、財務省の資料には、財政が悪化するとは書かれていない。しかし、本当にそうか。

 一般会計と特別会計を連結した貸借対照表(バランスシート)をつくれば、問題は明確になる。埋蔵金、すなわち1兆円の資産の取り崩しは、純資産の1兆円減となり、それは、会計上、負債の増加、すなわち赤字国債の1兆円増発に等しい。つまり、財政は悪化するのだ。企業に例えれば、関連会社の内部留保を本社に移した場合を考えよう。「財務は悪化していない」と、株主総会でそんな説明が通用するだろか。上場会社であれば、それは粉飾決算として糾弾されるだろう。

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2014年7月22日 (火)

日本の透明性①

日本の国レベルの財政の透明性が、経済協力開発機構(OECD)のなかでも相当低いことは、日本にいるとわからないが、世界の研究者の間では周知のことである。

 透明性とは、財政政策を評価するための情報が国民に理解できるように公開されているか、政府が説明責任を果たしているかを意味する。日本と諸外国の透明性の程度を比較したのが表1である。これは、筆者が透明性に関して特に重要な20の基準を、OECD主要国が満たしているかどうかを評価したものである。満たしている場合は「○」で1点、満たしていない場合は「×」で0点、その間は「△」で0.5点、満点は20点である。こうした透明性の基準は、他の研究でも使われており、厳密には恣意性を排除できないものの、総じて妥当と考えられる

日本は、主要先進国の中では最低である。何が違うか。例えば、14番の「成長率等の前提を独立機関が検証」である。多くの国で、予算をつくるときに、前提となる経済成長率は高めに設定するバイアスが働いている。成長率が高いと税収が増えて、使えるお金が増えるからだ。しかし、実際には、成長率は期待したほど高くなるわけではなく、税収が減る一方、歳出は削減できないので、結局、財政赤字が拡大する。

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2014年7月21日 (月)

日銀の姿

1.   先進国中央銀行の苦悩

・宴の後始末と中央銀行

  ECBFRB、そして日銀

・機能しない政治

  既存政党の退潮、ポピュリズム

・先進国では、必要な経済政策に政治的な支持が集まらず、金融政策依存傾向が顕著

2.   中央銀行の「独立性」

・「独立性」=「政策決定の自主性」の意義

貨幣価値の維持=物価の安定、金融のプロへの期待と信頼

・政治圧力は常に存在

  「政治」は「世論」を見る

・中央銀行と「世論」

・有事に独立性は後退する

  強い政府は強い中央銀行を求める、逆は?

3.   日本の文脈に即して考える

・金融政策の政治化

  「政府・日銀が一体となってデフレ脱却を目指す」とした意味?

・日銀に対する過大な期待はなぜ生ずるか

  政治の機能不全、欧米との比較

政策を支える理論的枠組みの動揺(「日銀理論」の説得力不足?)

・望ましい姿は?

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2014年7月20日 (日)

制度とは

制度:法律、慣習、標準、風俗など大変広義。

①誰かが制作

②何かしら意図がある

③影響を与える仕組み

この3つで制度。

「前例がない」「現場が理解していない」などはよく聞く話。さらに抵抗勢力も出てくるときは、正面突破ではなく、技が必要。

さらに制度で外部環境を自分に都合よいように作り替えること、そして社内求心力の確保。

制度制作には教養が不可欠

徂徠の予見

①徳川は、家康が大阪最後の陣から1年で死してしまうので、制度が作れなかった。

②だから徳川家は、大大名としての立場で他者を統治するしかなかった。

③力はあるが、官位は朝廷から来るので「徳川家の威勢に恐れて静かにしているだけ」の状態になる。

④徳川家の威勢が衰えれば、安心できない。

と未来を見事に看破している。

これとアメリカは同じ状況。

日本は、中国の律令制度、そしてアメリカの制度を輸入、模倣してきた。しかし、独自の制度として、

①天皇制

②茶道・華道

③婿養子(家業)

④祭りなど多数ある。人情知り、人情相応に、人たるものの勝手よく、が何かを考えること。徂徠のように制度を重層的、構造的に捉える能力が重要ではないだろうか?

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2014年7月19日 (土)

ダイバーシティー

凹凸=ダイバーシティー

女性登用

障害者雇用

外国人雇用

寛容さ

これらは一部であって本質ではない。

易学の陰陽がダイバーシティーに近い。

一人一人の個性を活かしきることが重要。企業の取り組みは薄っぺらい。武田薬品は注目に値する。

徂徠が指摘するように、ダイバーシティーは単一民族の国でも共同体を作る上で必須。この当たり前が欠如すればするほど、ダイバーシティーが唱えられてきている。

疵物

類は友を呼ぶ=排除の論理

人間は動物ゆえの習性である。

国家総動員体制、和の精神などなど。

これが行き過ぎると、金太郎飴化する。しかし、これでは変化に遅れて来るのが実情(ほとんどの日本企業)

まずはリーダーシップの欠如

①リーダーは異能であれ。

②リーダーは排除されやすい。

③この疵物を使ってこそ組織が活きる。

これこそが徂徠の哲学。

開物成務

第2にイノベーションの欠落。金太郎飴では新しい発想は出ない。はじめは世界を驚かせるが、時代と共に社内政治、気配り重視になり衰退する。ソニーは好例。

易は実は極めて本来イノベイティブ。あらゆるものを開発、事業を成就させることが易の目的。

組織を動かすものは何か?

ダイバーシティー=共生、生きるとは?人とは?

などを考えざるを得ない。人間の根源的なあり方、共に歩むことの喜びや感動が生まれてくる。これが、組織の一体感を生み出し、成長をもたらす。

ヤマト:6000か所の事業所で、障害者雇用し経済的自立の支援。スワンカフェなど目覚ましい発展。

パソナ:パソナハートフルで188人を雇用。農業、製本、印刷、ケーキ・パンの製造販売。

部下の成長を喜ぶ上司ほど組織成長が早いという事実がある。障害者雇用も、人間の「善心」の持つ力に火をつけるのかもしれません。

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2014年7月18日 (金)

ひっつく心

1.知の活性化には固定観念に縛られないようにする。まして奴隷になってはいけない。粘りたる、ひっつきたる心が重要。

2.懐疑すること。これは文明の利器で検索することではない。

3.徹底的に考え抜くこと

さらに自分の心をどう客観視するのか?

将帥心:客から金をとる。

士卒心:ただの振る舞い好き

ビジネスでは、将帥が士卒を邪魔してしまうと、うまくいかない。将帥が露骨では、ビジネスは厳しい。しかし士卒だけでは、損を重ねるかもしれない。ここのバランス、コントロールが重要である。

将帥、士卒という言葉は一種のたとえで、自己の客観視やコントロールの方法論である。自分の管理、自分の制御をすることが、実は知の活性化になるというのだ。

将帥と士卒は、二分法である。もっと端的にいえば「本音と建前」「義理と人情」である。なんでもよいから心を2つに分けてみることで客観的に捉える事ができるというのだ。これができれば、物事への深い洞察が養えるということを青陵は語る。

組織へ

日本に於、自分の組織を客観視しているのか?それは、社外役員の登用や監査役制度と行った「形」があれば事足りると考えることが危険である。組織の大小はあれ、個人が常に鍛錬し切磋琢磨(組織内外)していくことが肝心。

企業の多くが、研修をしている。新人、管理者、役員のレベルで企業理念の共有や「一丸」を掲げるが本当に機能しているのか?

客観視の能力が高まると、なれ合いの風潮がなくなってくる。なぜならば、実態をリアルに把握すればするほど、誰が何ができるのか?がはっきりしてくる。こうなれば、軽い気持ちは出てこないだろう。

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2014年7月17日 (木)

問題社員

問題社員のマネジメント

あらゆる組織に問題児がいる。マネジャーの仕事は「人の才能を伸ばすこと、と同時に雑草取りもしなくてはいけない。」しかしながら、日本企業は容易にリストラできない環境にある。優秀社員であれば何も言わずとも動き、成績を残す。また理論どおりにモチベーションが高められる。問題児を扱うには前提を改め、極力彼らの理解に努めるしかない。ここではそのコミュニケーション手法について考える。

基本前提

   誰にでもモチベーションのエネルギーがある。

   職場ではそのエネルギーが制止されることが多い。

   障害を取り除くには社員の参加が必要である。

マネジャーが陥る罠

   押し売り:自己の立場がいかに正しいかなど、無理やり押し付ける。

   知らぬが仏:問題社員とかかわらない。

   裁判官気取り:道徳家のように振舞う。

   単調な見方:問題社員の取り柄を見出そうとしない。

問題社員の解決法

   問題社員が問題社員として見なされるようになった状況について全体像を描く

A.   問題は何か

B.   その際障害となるのは?

C.   それが除かれたらどうなるか?

D.   上司とどうだったか?

E.   周囲はどうか?

   当初望んでいた目標を設定しなおす。

A.   マネジャーの先入観を排除する。

B.   問題社員に課した目標は妥当か再検討する。

   忌憚なく問題社員と向き合う。

A.   言いたいことが言える環境を作ってきたか?

B.   頭ごなしに否定していないか?

C.   問題を周囲に公表し、知恵を集める。

問題社員が改心すると、メリットは周辺に及びより健全で生産性の高い組織が生まれる。

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2014年7月16日 (水)

村田光平大使より。

父性文化と母性文化の特徴の比較

現実に求められるのは、両文化のバランスであり、望ましい「度合い」だと思われます。

母性文化の潮流は、究極の破局に向かう現在の「力の文明」を母性文化に立脚した「和の文明」に転換するために不可欠なものであり、歴史的な意義がみとめられます。

父性文化           母性文化

目標との関係

進歩       ―――      進化

直進       ―――      循環

他者との関係

自己中心     ―――      連帯

競争       ―――      調和

対立       ―――      協調

弱者切捨て    ―――      弱者への配慮

排他性      ―――      開放性

厳格       ―――      寛容

ヒエラルキー   ―――      対等

自己実現との関係

知性重視     ―――      感性とのバランス

強欲       ―――      少欲知足

権力       ―――      哲学

目的達成手段

実力行使     ―――      対話

トップダウン   ―――      ボトムアップ

指揮統制     ―――      自発性

環境との関係

自然征服     ―――      共生〈トモイキ〉

頭脳との関係

      左脳        ―――     右脳

その他

絶対主義     ―――    相対主義

神        ―――     生命

保守主義      ―――   革新主義

原子力エネルギー  ――― 自然エネルギー

独裁       ―――   民主主義

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2014年7月15日 (火)

144回黎明の会

第144回 黎明の会

日時:8月5日(火)18:45から

場所:六本木バトゥー

http://www.brasserievatout.jp/map.html

費用:12000円

講師:中川 十郎 氏(日本ビジネスインテリジェンス協会 理事長)

テーマ「NSAと盗聴問題」(仮)

スノーデン、ウィキリークス、エシュロンなど盗聴や漏えい問題がクローズアップされています。今回は国家と私たちの生活に直結する問題を中川先生にお話しいただきます。

講師略歴

鹿児島ラサール高等学校卒。東京外国語大学イタリア学科・国際関係専修課程卒業後、ニチメン(現双日)入社。米国ニチメン・ニューヨーク開発担当副社長、愛知学院大学商学部教授、東京経済大学経営学部教授、同大学院教授。20064月より日本大学国際関係学部講師(国際マーケティング論、国際経営論入門、経営学原論)20074月より日本大学大学院グローバルビジネス研究科講師(競争と情報、テクノロジーインテリジェンス)ハルピン工業大学国際貿易経済関係大学院諮問委員。米国コロンビア大学経営大学院客員研究員。中国対外経済貿易大学大学院客員教授、同大学公共政策研究所名誉所長、WTO-PSI 貿易紛争パネル委員。JETRO貿易アドバイザー。日本ビジネスインテリジェンス協会会長。米国競争情報専門家協会(SCIP)会員。中国競争情報協会国際顧問。四川省膨州市貿易顧問。世界銀行CSR(企業の社会的責任)コンサルタント。オリンパス株式会社特別委員会委員。日本貿易学会元理事。国際アジア共同体学会副代表。日本新技術促進機構特別顧問など。

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2014年7月14日 (月)

8月仕事塾

激変する経営環境の下、いかにビジネスを創出していくのか?これは企業経営にとって喫緊の問題です。仕事塾では、金融・経済・政治、社会の観点から大局的な視野を養うとともに、サバイバルための生き抜く「スキル」を体得していただけます。

✿日時 7月23日(水)19:00から

✿場所: 600-8074

京都市下京区柳馬場通仏光寺上ル東前町421 谷口邸

✿テーマ:新・人脈力の作り方

人脈が仕事を連れて来ると言います。ではその人脈はどのように構築したらよいのでしょうか?高橋が実践している人脈創りをグローバルな視点も取り入れ具体的に説明します。

✿講師:高橋 幸輝(㈱インシィンク代表取締役)

講師略歴:南カリフォルニア大学卒業 IMFなど国際機関への政策提言の傍ら、ベンチャー企業のコンサルティングに従事する。帰国後、人材育成に主眼を置いた㈱インシィンクを設立し「企業内大学」を立ち上げる。政財官界のパイプを生かして上場企業から中小企業まで幅広くアドバイザーを務めている。主な公職に大分県産業創造機構アドバイザー、政策アドバイザー、(社)日本経済調査協議会委員医療システム研究会委員など多数。著書に『できる人の人脈力のつくり方』『モチベーション ビジョンと時間の管理術』(同友館)がある。㈱インシィンクのサイトは、http://www.bfn.co.jp

✿費用:5000円 (レジュメ、資料込み)

 

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2014年7月13日 (日)

今週の予定

15日 14:00ベンチャーラボ 19:00黎明の会

18日 核心塾@大阪

わりとゆっくりです。

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2014年7月12日 (土)

スピノザ

スピノザ(1632-1677)

不敬

「すべてが空虚で無価値であること経験から学んだ」

万物は何かに必ず依存して存在している。永遠かつ無限、そして完全な存在を彼は「最高完全者」と呼ぶ。これが神。

神こそが依存せずに存在する「実体」であり、人も自然も、物体も神から派生したもの。要するに神の「部分」である。この論理では、神は至る所に存在する日本的「よろずの神」に近い。(汎神論)

人間=飛ばされた小石。スピノザは、自由意思を否定。神が決定しているからだ。人間が自由だと思い込んでいるのは、あたかも飛ばされた小石が自力で飛んでいると勘違いしているようなもの。これを「不自由」と思うかもしれないが、神の視点では「永遠の相」の一部であると主張する。永遠性を求めることで心の安寧、秩序が維持できる。

彼はユダヤ教団から破門、また人格神を信仰対象とするキリスト教からも非難を受ける。

スピノザはニヒル?虚しさ?

名誉も富も快楽も永遠ではなく所詮、虚しい。虚しいものに振り回されて、いつなくなるか恐れている。それら自体は悪くも良くもない。悪い面であれば強欲、傲慢、良い面は精進などいろんな側面がある。(釈迦「世間は虚仮」)

絶対に不変なもの、必然的なものを求めることが重要。

「光が光と闇を顕す」

光=真理(プラトン)

闇=感情や欲望

知性は、移ろうものに影響受けるから改善して、不変のものを見抜く目を養わないといけない。『知性改善論』

そのためには、しかるべき「方法」が重要。「知性の道具」

私を喜ばすもの、悲しませるものに気を取られて、肝心なものを見ていないのが我々の知性。認識すべきものを認識することの大切さ。

改善の前提には、人間にはもともと知性が備わっているが、たまたま今曇っている。だから、正しい方法で改善するのだ、という主張。

あなたが大切と考えていたことはすべて、無意味。これがわかったことは、ようやく正しい認識への入り口に立てたのだ、という一種の宣言になっている。

「方法」について

欧州の哲学者は方法が好き。デカルト「方法序説」、サルトル「方法の問題」ガダマー「心理と方法」ファイアアーベント「方法への挑戦」さらにニーチェは「19世紀の特長は科学ではない、方法の時代だ」などなど。

「方法」はノウハウであり、メソッド、やり方、これは一般化できる。故にその方法を使えば、真理にたどり着くということになる。方法=民主化。

技術や科学は民主的

職人は「真似る」から入り、盗む。極めて属人的。学ぶは真似る。

これが科学VS経験の深い溝。例えば京都は経験の文化。

知の方法化

欧米は世界の仕組みを知りたいと思った時、仕組みを見つける知性の仕組みを問う。眼を清め、雑音の排除、影響から逃れて知性の仕組みを知れば、それが認識する世界がそのまま真理なのだ、と。

近代は世界を直接語らない。(なぜなら移ろうから)でも知性を知れば世界がわかると考えた。(自分だけは確かという主観主義)

自然の光は何?

昔は聖書に求めて神様

世界そのものの中にある

近代は真理は人間の精神の中

釈迦は「世間は虚仮、真理は世間などにはない」という。

「なるようになるさ」

日本人の大好きな言葉

このフレーズが日本の必然性。欧州は、必然は「原理」である。

欧州は根拠、論拠を探しに行く。古代は原子論、中世は神の言葉、近代は人間の中。しかし、ニーチェは、「必然には根拠がある」ことを全否定。だから日本人に人気があるのだ。

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2014年7月11日 (金)

ウクライナ③

西側は「ロシアの拡張」、ロシアは「西側の東方への拡張」――非難合戦

 1991年ソ連が崩壊すると、周縁地帯は力の真空地帯と化した。オスマン帝国崩壊がバルカンや中近東に無数の紛争の芽を生んだのと同様、ソ連という「帝国」の崩壊もグルジアやウクライナのような紛争要因を生んでいる。東欧諸国、バルト諸国はEU、NATOに加盟して安堵しているが、その他の旧ソ連諸国は列強(その中には中国も入ってきている)の「草刈り場」としてまだ残っているのである。

 ブッシュ政権はウクライナ、グルジアのNATO加盟を強引に進めようとしてグルジアのサカシヴィリ大統領を図に乗せ、2008年のグルジア戦争を誘発してしまう。これはグルジア側がロシアを挑発したものとの理屈付けがなされて、西側は明確な制裁を行うことなく、ロシアの行いを黙過してしまう。EUはこれと並行してウクライナやグルジアを相手に「東方パートナーシップ」構想を推進、EU加盟に至る道程として「連合協約」を締結する作業を開始した。また米国とEUは自由貿易協定(TTIP)締結交渉を開始して、世界最大の経済ブロックを形成する構えを示している。

 これに対してプーチン大統領は、首相時代の2011年、「ユーラシア経済連合」構想を打ち上げた。これは旧ソ連諸国を中心に、EUをモデルとした「超国家的」経済連合を立ち上げようというものであり、今年5月にはロシア・ベラルーシ・カザフスタンの三国が設立枠組み条約に署名の予定、来年1月には発足の運びとなっている。これは2010年に発足した同じ三国による関税同盟を発展させたもので、「ユーラシア経済連合委員会」に経済的主権の多くを委ね、モノ、ヒト、カネの移動の自由化を図ろうというものである。そして、「ユーラシア経済連合」の将来の成功は、ウクライナを入れることができるかどうかにかかっている。

 こうやって、EU・NATOとロシアはウクライナをめぐって力比べをしている趣がある。ロシア人はウクライナ情勢のすべてに「西側の策動」を見、西側はウクライナ情勢のすべてに「プーチンの邪悪な意図」を見る。そのような猜疑心をもって西側とロシアが張り合う結果、被害を受けるのはウクライナ――そのような不幸な構図が形成されつつある。このような無益な争いを続けていないでウクライナにEUとロシアの双方が乗り入れればいいではないかと思うのだが、経済力でEUに劣るロシアにとってはそうはいかない。「ウクライナがEUと連合協約を結ぶと、同国内の諸規制・諸基準がEUのものに統合されてしまう。そうなると、ロシアの企業はウクライナでEUの企業に太刀打ちできなくなる」というのが本音であるらしい。またEUとの連合協約は将来のEU加盟を念頭に置いたものであり、EU加盟はNATO加盟を前提とする。NATO加盟は、EUに入る際のいわば強制保険のようなものなのである。そうなると、ロシアは2000キロを超える長い国境線で、NATO軍に直接対峙せざるを得ないことになる。今のウクライナ軍が無力に等しいのに比べ、NATO軍は通常兵力でロシアを大幅に上回る。

ウクライナを背負い込むと・・・

 ウクライナをめぐっては、ロシアとEUの間で分割するとか、西部、東部、クリミアそれぞれの自治権を強化した連邦制にするとか、様々の案が論じられている。しかし、どれも簡単にはいくまい。分割した場合、ウクライナ政府の債務(約14兆円)をどのように分担するかで議論が起きるだろう。債務肩代わりの条件としてIMFによる緊縮政策を実施すると、ウクライナ社会は収拾がつかない騒ぎとなり、ウクライナ社会の底流に流れる反ユダヤ主義が暴力となって顕在化する可能性もある。ヤツェニュク首相はユダヤ系である。また分割した後も、それぞれはEU、ロシアの双方にとって重い財政負担となってのしかかる。例えばクリミアでは、3月16日の住民投票めがけてロシア系が展開したキャンペーンでは、「ロシアに入れば公務員の給料は4倍になります(注:公務員の給与格差は実際にこのくらいある)」というスローガンが使われたが、ロシアが東部まで抱え込むこととなればその負担は10兆円を超える。

 ウクライナをめぐっては、米国のオバマ大統領はその指導力の有無を問われ、EUではドイツが米・ロシアの間での立ち位置を問われている。しかし最大のリスクにさらされるのは、ロシアであろう。ロシアの経済成長率は昨年1.3%に落ちている。これは金利が高いことが主因で、「政策不況」(石油収入を浪費しないよう、政府は資本市場から資金を借り上げて赤字の穴埋めをしている。そしてそのことが市場金利を引き上げている)の典型なのだが、いずれにしてもロシアの企業はこのために、EUの金融市場での起債を活発化させている。もし「制裁」でこのパイプを閉じられたり、西側の銀行を利用してのオフショア・ビジネスを停止させられたりすると、ロシア経済は大崩れとなる。その結果統治能力が低下してガバナンスを失うと、地方が分離主義を示し、独立を宣言する動きも出てきかねない。ロシアは多民族国家であり、また同じロシア人であってさえ1917年のロシア大革命直後に「シベリア共和国」樹立を宣言する例があった。

 従って、ロシアが自国の権益を守るためにウクライナにしがみつくよりも、この本来は豊かな地域に西側の直接投資を招致し、それをロシアにも及ぼしていく方が、ロシア自身にとっても良い結果となるだろう。好例としては、スロヴァキア共和国が直接投資を誘致した結果、一人当たり自動車生産台数では世界一となっている事実を上げることができる。ウクライナをめぐって「冷戦」が復活することはない。今のロシアに世界を2分するだけの力はなく、西側と対立すれば自分が孤立して困窮するだけとなろう。

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2014年7月10日 (木)

ウクライナ②

東西を操る独立以後のウクライナ
 
ウクライナは4500万の人口を有し、穀倉地帯、豊かな石炭・鉄鉱石資源をベースとした工業地帯(東部に集中)であるため、ソ連内ではロシアに次ぐ重要性を有していた。ミサイル・軍用機製造等においては中心的な地位を有していたので、ウクライナを失ったロシアのミサイル開発能力は停滞した一方、ウクライナからエンジニアを招請した中国は軍事産業の近代化を行うことができた。

 しかしウクライナは石油・天然ガス資源をほとんど持たず、その工業は長年の計画経済の中で設備・技術老朽化の問題を抱える。つまりウクライナは「ロシアに石油がなかったらどうなっていたか」を地で行く国家なのであり、ほぼ常に資金不足に悩んできた。そのためウクライナ政府は、西側とロシアが張り合うのを利用して、双方から経済的利益を絞り出すべく綱渡り外交を続けている。1991年の独立直後は、ソ連の黒海艦隊や在外資産の分割をめぐってロシアと激しい駆け引きを繰り広げ、ロシアからの天然ガス供給価格引き下げを狙ってはEUまで巻き込んでの紛争を何度も展開した(ロシアからEUへ向けての天然ガス・パイプラインはウクライナを経由しているので、ウクライナはこれを止めると脅迫したのである)。

ウクライナは、ロシア系の多い東部が人口、経済力とも西部を圧倒的に上回る。しかしそれでも、東部の住民の多くはウクライナがロシアに統合されるのを好まない。他方、ロシア系住民の多くは、NATOにも強い反発を有し、ウクライナがEU・NATO圏に組み込まれるのを良しとしない(西部住民はその過半が西欧寄りである)。そのために、EU・NATOへの加盟をめぐっては、世論調査は賛否がほぼ常に相半ばする。ウクライナはその内部が分裂していて、東西いずれにも明確にはなびき得ない運命を持っているのである。
そして、ウクライナ経済は少数の財閥に支配されており(その多くは、工業中心地、かつロシア語使用住民が多数を占める東部を本拠とする)、これら「寡占資本家」達が政治をも牛耳ってきた。「民主主義」の旗手と言われたユシェンコ元大統領やチモシェンコ元首相、親ロと言われたヤヌコーヴィチ前大統領も同様に利権闘争、利権漁りにふけり、その生活ぶりは豪奢を極めた。
これら政治家、そして寡占資本家にとっては、ロシアもEUも利用する対象でしかない。その多くはロシアに近い東部を本拠とするが、ウクライナ経済がロシア資本に席巻されることは望まない。他方彼らにとっては、「自由」、「民主主義」等の美しい言葉は、EUの気を引くための道具でしかない。リベラルな知識人層は存在するが弱体で、今回も暴力を用いる右翼勢力に「革命を簒奪」されている。

今回の事態は、2008年リーマン・ブラザーズ金融危機でGDPを15%失い(2009年)、更に2012年にサッカー欧州選手権主催で借金を背負ったウクライナ政府が、連合協約締結を片にEUから救済融資を受けようとしたところで、ロシアから圧力を受け、EUからはIMFの求める緊縮政策の実行とチモシェンコ元首相の釈放(ヤヌコーヴィチ政権を支える寡占資本家と以前からガス利権をめぐって争っていたため、政権交代とともに投獄されていた)を求められて板挟みとなり、結局EUとの連合協約仮署名を蹴ってロシア頼みの姿勢に反転するという迷走ぶりを見せたことに起因する。これに対してEU寄りのリベラル勢力が反政府運動を起こし、これに右翼が便乗して暴力で煽ったために政権が崩壊したのである。ウクライナ政府は、いわば綱渡りの綱から落ちたのである。

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2014年7月 9日 (水)

ウクライナ①

発展途上国家・ウクライナ
 現在のウクライナは、ロシア語系の多い東部及び南部(工業・鉱業が集中し、人口の70%、GDPの90%を占める由)、ロシア語系・タタール系・ウクライナ語系が鼎立するクリミア半島、反ロ・親欧的な西部(農業を中心とし、経済的には弱い。しかも南部はカルパチア山地)、そして首都キエフを中心とする中部、に分けて考えると分かりやすい。そしてクリミア半島のセヴァストポリにはロシア海軍基地があって、ウクライナとの条約に基づいて陸上兵も1万以上駐留してきた。しかし、ウクライナが現在の境界をもって登場するのは、後述の如く第2次大戦後のことである。
ウクライナの首都キエフはもともと9世紀、「ロシア」最大・最古の都市国家として歴史に登場した。バルト海商圏とコンスタンチノープルを結ぶ通商ルート(キエフを南北に流れるドニエプル川)を抑えるために、ヴァイキングが建国したものとの説が強い。

 その後13世紀、キエフも含めてこの一帯はモンゴル軍に蹂躙され、征服される。クリミア半島に居住する「クリミア・タタール人」(約25万人)はその名残である。モンゴル征服以後、ウクライナ地域の東部ではロシアの農奴制を嫌って入植したコサック(自由農民)が部族社会を形成し、西部はポーランドやリトアニア(中世は大帝国を形成した)の一部として推移して、欧州文明との強い一体感を持つに至った。

 イタリアが「統一」されて国民国家が成立したのが1861年と新しいことであるのと同様、ウクライナと現在呼ばれる地域は長らく中世的分立状態にあって、ほぼ常にロシア、ポーランド、リトアニア、オスマン帝国、オーストリア・ハンガリー帝国、そしてドイツの間の勢力争いに巻き込まれていた。ソ連が現在の西ウクライナをポーランド及びドイツから奪い、現在の境界を持った「ウクライナ」を成立させたのは、実に第2次大戦後のことであり、戦後も西ウクライナ住民による反ソ連の武装ゲリラ闘争が続けられたのである。今でもこの地域の住民には当時の記憶が語り継がれ、今回の騒動でも強い反ロ気運を見せている。ウクライナは1991年の独立で初めて国民国家形成の途を歩み始めたのであり、内部はまだモザイク状なのである。

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2014年7月 8日 (火)

話題の作り方

話題展開力

会話での沈黙をどう打破するか

座持をよくするには

面白い人間だといかに思わせるか

公私に関わらず、上記の点は対話において重要な要素となる。

    相手の情報集め

敵を知り己を知れば百戦危うからず(孫子)

どこから集めるか;同僚、上司、取引先、インターネットなどのメディア

どんな情報を集めるか;趣味、出身地、性格、企業規模など。仕事以外の情報重視。

    曖昧な言葉を突き詰める

相手が曖昧な形容詞を使い始めたらその言葉の意味を具体化させる

例えば「結構儲かっている」結構とはどのくらい?売り上げ、利益率?など

食事で「すごくおいしい」どこがどんな風に?何と比較して?など

アバウトな言葉をつき詰めるだけで会話に奥行きが出ます。

換言するに、嫌な営業マンをつき返すには、細かく具体的に話せばいい。

例えば、「こんな高いものいりません!」ではなく、「まだこれだけローンがあって、収入がこれくらいだから無理なの」と具体的に、クリアーに言われれば営業マンは帰るしかない。具体的に言うことで相手は諦めがつく。

    オープンな質問をする。

「はい」「いいえ」で終わるような質問はしない。ここで全て完結してしまい発展しないから。

例えば、「これはどうですか?」ではダメ

「どうであればいいですか?」と訊く。それによって相手の欲しいもの情報が集まる。

    素直に訊ねる

最後は仮に自分が知っていても相手に質問する。単純に「わからないので教えてください」でも十分。特に社会的地位が高い場合、年長者には有効。相手に「話させたい」気持ちにさせることで情報収集。

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2014年7月 7日 (月)

人脈論②

1.分析する

まず自分の人脈を棚卸する。そして彼らが何をもたらしてくれているのかを特定する。メリットの分類は、情報、政治力、個人の能力開発、個人的支持、目的意識や価値観、ワークライフバランスになる。ここに人脈を当てはめれば、どこがどう満たされ、何が欠けているかがわかる。自己の進化になっているのか、退化になっているのか、明確になるだろう。自分が誰に頼り過ぎているのか?誰にもっと接近すべきか?付き合うことがどのくらいの励みになるのか?エナジャイザーとデエナジャイザーの存在に注意すること。

2.重複削減

人脈のリストラ!

分類した中で、多すぎるカテゴリーを精査する。

未熟なリーダーは情報人脈に凝り過ぎる。

もしくは社内人脈のみに固執する。などなど。

さらに自分のエネルギーを吸い取る人からは離れる。

あまりに負担になる社外活動からは離れる。

3.多様性

人脈リストラの後は、適材の手当てが始まる。選ぶ基準は①エネルギー②前向き③献身的。

ワーク:向こう1年で達成したいことを書く。それを達成するために必要な人をカテゴリーに入れてみる。

4.活用

人も使ってなんぼである。しかしここが一番難しい。どうしても出会いが刹那的で終わり継続ができない人がほとんど。なぜ遠のくのか?会わないのであれば、なぜ名刺交換するのか?徹底的に理由を考えること。出会った人は自分のメンターにならないのか?なるのであれば、弟子入りすることも1つの方法。

有効な人脈活用は、人の意見を聴くことから始まる。そこから思いがけないアイデアや考えが生まれてくる。たとえばAさんの他の潜在性にも目が行き、より深い関係ができるかもしれない。

この4つのステップから成る、人脈構築は時間と共に自然に発展する。素晴らしいチャンスとアイデアを運んでくれる人材を得ることができるはずである。

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2014年7月 6日 (日)

人脈論①

新・人脈活用法

顔が広い?

顔が広い人と人脈がある人は本質的に違う。

相手との関係の深さと密度

名刺の量

知り合った経緯

私が参加している会合や団体

①国際協力推進協会 http://www.apic.or.jp

②日本国際フォーラム http://www.jfir.or.jp/j/index.htm

③シリウス企業倫理研究会

④日本香港協会 http://www.jhks.gr.jp/

⑤香港貿易発展局 http://www.hktdc.com/info/ms/jp/Japanese.htm

⑥ジェトロ http://www.jetro.go.jp/ttppoas/indexj.html

⑦絆サロン http://kizunago.com

間違った人脈投資

1.構造上の罠:会社の正式な職位をあまりに重視し、非公式な関係がもたらすメリットを見逃す。また、人脈が多すぎて、外部活動に時間がとられ、自分自身がビジネスの障害となり、燃え尽きる。その燃え尽きていることに気がつかず、それを充実感と勘違いする。

2.関係上の罠:孤立した専門職は、革新的な人よりも安全志向の人を求める。偏見があるリーダーは、自分に同意しやすい意見の人に信頼を置く。

3.付き合い方の罠:人脈が多いほどよいと誤解し、できるだけ多くの人と会い、名刺交換することが快感になる。すべての人仲良くするために、自分の趣味、価値観を変える八方美人となるが、結局失敗する。

高業績なリーダーが頼る人のパターン

1.新しい情報や、専門知識をもたらす人、刺激をもらえる異業種

2.フィードバックを適宜与えてくれる人

3.自分の仕事を支援する人、実力者、影響力がある上司 

満足感の高いリーダーが頼る人のパターン

1.個人的に支えてくれる。一緒にいると自分を取り戻せる。

2.新たな目的意識や価値観をもたらす人

3.身体の健康と精神の幸福に寄与してくれる人

適切な人脈はどう作る?

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2014年7月 5日 (土)

小林秀雄

今日の哲学サロンでは、小林秀雄をかたりました。日本を代表する批評家、大好きです。その深奥をわかりやすく話してあげました。皆さんも大満足。

美しい花がある。花の美しさはない。この言葉をどう考えますか?

昼間は、アジア戦略アドバイザリーの杉田さんと東京21cで打ち合わせ。みっちりやりました!

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